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歴史画街道・建築守る「交流シンポ」開催―大阪市など25団体

主催=大阪市ら近畿の官民25団体など 街道を活かした地域の新しいまちづくりを実現させたい、歴史街道、歴史的建 築を守りたいという観点から「むすぶ道、であう道、街道交流シンポジウム」 が11日、大阪YMCA会館(西区)で開かれ、街道周辺のまちづくりの事例紹 介や講演、パネルディスカッションを通じて実践的で効果のある次代のまちづ くりのあり方を考えた。 《実践的な次代のまちづくりを考える》 大阪市をはじめ近畿の行政、鉄道、各種協議会ら官民25団体でつくる近畿街 道・交流拠点ネットワーク推進会議、国土交通省の主催。近畿の自治体職員や 各地のまちづくり機関、建設業をはじめとする民間企業、一般市民ら約500人 が参加した。冒頭、国交省国土計画局の大木健一参事官が「近畿では各地の歴 史街道、地域の資源を活かして関係府県、市町村、地域住民、NPOや市民団 体、鉄道会社、関係協議会らがそれぞれの取り組みを有機的に連携させ新しい 時代の個性的なまちづくりを展開している」と言及した。また、「近畿の各地 のまちづくり活動成果を広く発信することにより、元気な近畿圏づくりをめざ したい」と挨拶した。
【写真上は、約350人が参加したシンポジウム会場風景。写真下は講演する神坂次郎氏】 シンポではまず、『元禄御畳奉行の日記』がロングセラーとなり、文化庁の文化功労(芸術部門)文部大臣賞 を受賞した作家の神坂次郎さんが講壇に立ち、基調講演を行った。神坂さんは『熊野まんだら街道』など和歌 山に関する著書も数多く、講演では御三家で55万石を領地とする大藩である紀伊国和歌山城主・徳川家の、参 勤交代の際に約4,000人の大名行列が京街道を利用したことを話に盛り込むなど、街道を大きな視点で捉え、 歴史と文化に彩られた複数の街道が結ぶ交流について持論を展開した。 次いで京街道、熊野街道、東海道といった街道周辺で活躍する複数のまちづくり団体が活動報告を行った。こ の中で枚方宿地区まちづくり協議会の平澤英正会長が、伝統ある歴史や文化、自然を豊かに併せもつ同地区に ふれ、「枚方宿は江戸時代、徳川家康が京都と大坂間にも文禄堤を整えて京街道を造った際にできた宿場町の ひとつ」と説いた。同協議会は、住環境の変化や商店街の衰退などの解消を目的に2000年6月に設立。6年目 の活動となる現況について、「伝統的様式の建物を残して、新しい建物も古いまち並みに調和した形で修景す ることを建築する際の約束事に決め、次代のまちづくりに歴史を残そうと取り組んでいる」と報告した。 この後のパネルディスカッションでは、コーディネーターを歴史街道推進協議会の井戸智樹事務局長が務め、 枚方宿地区まちづくり協議会の岸上隆昭事務局長、本宮町語り部の会の坂本勲生会長(観光カリスマ)ら4人 をパネリストに迎えて、「街道から始まるまちづくり」をテーマに熱く議論を交わした。 シンポの最後に、ジャズシンガーの岩井ゆき子さんがゲストで登場し、街道の子守唄「天満の市」を披露し た。岩井さんの歌声に感動した参加者たちは惜しみない拍手を贈った。他に、シンポと併せて、「美しい日本 の歩きたくなるみち500選」や「司馬遼太郎記念館周辺の菜の花ロード紹介コーナー」を設けた街道交流パネ ル展も開催された。
2006年02月17日
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