神戸市立中央市民病院整備運営事業、入札を公告

ＰＦＩの特定事業、総合評価一般競争入札で  来年８月決定  神戸市はこのほど、「神戸市立中央市民病院整備運営事業」をＰＦＩ事業の特 定事業に選定し、入札公告を公表した。同事業は、ポートアイランド二期地区 に病床640床、延面積６万4,000?を整備するもので、事業はＢＴＯ方式で行い 事業期間は2041年３月末まで。入札説明書は２２日まで交付、総合評価一般競 争入札（ＷＴＯルール）により来年８月に事業者を決定する。予定価格は 1,023億８千万円。 ※写真＝市民病院の建設予定地。左手前は先端医療センター
〜予定価格は1,023億円〜 この事業は、1981年にポートアイランドに開設された市民病院の経年劣化や老朽化に加え、医療技術の進歩や 多様化する患者ニーズに対応し、より高度な医療の提供を図るために、移転新築を行い、21世紀のアジアのリ ーディングホスピタルとしてのモデルケースとなる病院を整備するもの。 市では今年８月にＰＦＩ事業の実施方針を発表し、その後、市が自ら事業を実施した場合とＰＦＩ方式の場合 との財政負担額の比較を行い、ＰＦＩ方式では約８％のＶＦＭが見込まれることからＰＦＩ事業の特定事業に 選定したもの。 計画では、ポーアイ二期地区で整備が進む神戸市医療産業都市構想の先端医療センター北側に位置する敷地面 積約４万5,000?に、延べ面積約６万4,000?、病床640床の規模とし、災害時には別途300名程度を収容でき、 併せて1,000床程度の運用が可能となるよう整備。また、先端医療センターとの連絡路を確保するほか、施設 デザインは地区のシンボル性・ランドマーク性の高いものとするしている。 事業は、施設の設計・建設、工事監理を行い、施設建設後は市に所有権を移転し、事業期間中に維持管理と運 営業務を行うＢＴＯ方式とする。事業期間は設計・建設期間を約３年３か月、維持・運営期間は2041年３月31 日まで。なお、病院の完成は平成２２年度を予定している。 事業者の業務範囲は、総括マネジメント業務のほか、施設設計・建設、維持管理、医療情報システム構築・運 営、物流管理、顧客サービス、医療関連サービス、移行支援の各業務。事業者は、事業実施に必要な能力と資 本力を備えた単独法人か複数の法人によるグループとし、事業にあたっては特別目的会社（ＳＰＣ）を設立し て行う。 このうち建設業務担当者は、神戸市の工事請負競争入札参加資格者を有する特定建設業者で、直近の経営事 項審査の建築一式工事の総合評定値が1,200点以上であり、1996年４月１日以降に一般病床500床以上の病院を 完成させた施工実績を有することとしている。 市では、22日まで入札説明書を交付、21日に入札説明会を開催し、質疑応答を経て2007年１月15日から19日に 資格審査書類等を、５月に入札書を受付、８月10日に開札を行い事業者を決定して基本協定を締結、12月に事 業契約を結ぶとしている。
2006年11月21日