清水建設など 水路補修現場で初適用
【写真】アッシドガードによる排水路補修 (右上は補修前) 通常のセメントモルタルは、酸性環境下ではセメント中のカルシウム分が溶け出し、数年で強度が急激に低下 する。このため、硫酸が発生する下水施設などのセメントコンクリート構造物には、腐食対策が必要となる。 しかし、従来の樹脂系等の耐酸性材料は、コストがセメントモルタルの数10倍と極端に高く、また流動性や 強酸性水中での硬化性に乏しいため、現場施工には向かなかった。 アシッドガードの特徴は ?通常のセメントモルタルに比べて3倍以上の耐酸性 ?「現場練り」が可能なほか、強酸性の水中でも固まるなど優れた施工性 ?従来の耐酸性材料に比べて五分の一以下の材料コストなど。 酸による腐食・劣化が心配される施設などで、通常のセメント系材料に代えて使用し、構造物の耐久性を向上 させて長寿命化することで、ライフサイクルコストの低減を実現するもの。 今回アシッドガードが初適用された現場は、秋田県の休廃止鉱山たい積場内の水路補修工事。適用現場では、 アシッドガードを使って劣化した水路の底板部分40?を補修し、数日後にはPH2・5の酸性水に耐えられ る水路として使用が可能となった。 なお、今回の補修部分には劣化計測用のメジャーを埋め込んでおり、清水建設らでは今後、長期にわたって状 態を把握していく考え。
2006年12月18日
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