INAXギャラリー大阪の企画展
■日本海沿岸には、木造の船を収納しておくための「舟小屋」と呼ばれる小屋が点在している。 日本海側は太平洋側に比べて干満の差が少なく、冬場は雪や降水量が多いため、大切な船を守るためにも 受け継がれてきた文化と言われている。 人々が舟小屋を持つ場所や目的、形式は様々で、時代と共に用途も含め幅広く変化したが、舟小屋は人々 のなりわいの今昔を色濃く反映するかたちとして、独特の魅力ある風景を作り上げている。 今回の企画展では、地形や集落の歴史、気候条件といった風土の中で、人々が生活に応じて発展させてき た舟小屋の数々を見ることができる。 会場では、まず全国に位置する舟小屋分布図がその多彩さを伝える。 続いて、新潟から隠岐にかけての11カ所を中心に各地の舟小屋を京都・伊根町、新潟・糸魚川市、石 川・能登半島などのエリアごとに紹介し、その姿や使われる材料、景観との関わり、土地に生きる人々の 仕事まで、舟小屋につながる実に豊潤な物語の数々を紐解く。 それぞれのディティールや佇まいを捉えた各種写真をはじめ、高台から湾を見下ろしたような伊根町の2 50分の1模型や図面類など、見どころや解説を交えながら舟小屋を巡る旅が楽しめる。 また、関連企画として10月27日に見学会「丹後・舟小屋探訪〜伊根・新井崎を巡る〜」を開催する。 京都府北部、伊根・新井崎に並ぶ舟小屋を、畔柳昭雄・日本大学理工学部海洋建築工学科教授の解説で見 学。 定員は20人(15歳以上対象)で、参加費は5000円(展覧会カタログ付き)。 参加申込み等は同ギャラリー(電話06ー6733ー1790)まで。
2007年09月06日
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