進化する大阪港の姿4−夢洲とスーパー中枢港湾
夢洲とスーパー中枢港湾 造成進捗、約59haが竣功 物流拠点としてはもとより、産業や情報の拠点としての機能を持つ大阪港で、それらの集積地となるのが沖合 いに展開する人工島。咲洲(南港地区)と舞洲(北港北地区)、夢洲(北港南地区)では、それぞれの立地特 性を活かした土地利用計画が行われ、臨海部開発を先導している。 咲洲(面積約1,048ha)では、内貿・外貿のコンテナ埠頭やフェリーターミナルはじめ、港湾機能の充実が図 られ、コスモスクエア地区では先端産業の立地・集積が進んでおり、南港ポートタウンを中心に街としても成 熟しつつある。 舞洲(同約224ha)は、市民から国際級の大会まで各種スポーツイベントに対応する「スポーツアイランド」 として整備される一方、文化・レクリエーション施設も充足。 《夢洲、高規格コンテナC−12着工へ》 夢洲は約391haを造成中で、現在も工事が進む。昭和52年から行われている工事では、外周護岸を築造した 後、内側を4区に仕切り埋立・造成を実施。 1区約73haでは、大阪市内から発生した一般廃棄物を、2区109haと3区106haでは浚渫土砂と陸上土砂を受入 れ、また4区97haは平成3年からの受入れとなっている。埋立では現在、大阪市部38.4ha、埠頭公社部 19.6ha、国の直轄部1.0haの約59haが竣功している。 その夢洲では、国際競争力を備えたコスト・サービスを実現し、21世紀のモデル港湾を目指す「スーパー中枢 港湾」の“核”としての役割が求められている。 整備の中心となるのは4区での高規格コンテナターミナル。同ターミナルは、水深マイナス15m、護岸延長 350m、奥行き500mの背後ヤードを3バース連続して構築。既にC−10では平成15年10月に部分供用を、C−11 は平成14年9月に全面供用を果たしており、今年度中にはC−12の整備に着手する。 また、昨年7月にはターミナルを運営するターミナルオペレータが設立されたほか、ターミナルを中心とした 周辺ではロジステックス産業の集積を図るとともに、港湾関連産業や企業の誘致を進めていく。 さらに、スーパー中枢港湾を構築する上で不可欠となるのが「夢洲トンネル」。咲洲と直結することで高規格 ターミナルの利便性が向上し、夢舞大橋とあわせ3つの人工島を結ぶ周回ルートが形成されることで、今後の 土地利用計画にも拍車がかかるものと期待される。 【写真:スーパー中枢港湾の核として開発・造成が進む夢洲】
2006年01月03日
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