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十和会、特別養護老人ホーム「豊川の郷」が完成

4月1日開所予定 生活の音、生活の匂いがただよう住まいのなかで、和やかな時間が流れる暮 らしを謳歌していくー。社会福祉法人十和会(西田十一理事長)が、大阪府 茨木市豊川4丁目に建設を進めていた特別養護老人ホーム「豊川の郷」がこ のほど完成し、4月1日に開所を迎える運びとなる。プライバシーが保てる 全室個室、8から10人の小グループで、個々のペースを尊重した日常生活を 営めるユニットケア方式を採用している特別養護老人ホーム(定員68名)を はじめ、ショートステイ(同5名)、デイサービス、ケアプランセンターか らなる複合施設で、構造規模は鉄筋コンクリート造地下2階地上四階建て、 延べ床面積4,359.64?。介護する側、される側の気持ちがわかった上でのア ットホーム的な運営を通じて、▽自己決定への支援▽文化的生活の保障▽社 会的生活の保障ーという理念を実現していく。一方、施工を担当した(株) 淺沼組では、斜面地での工事に起因する種々のネックを克服しながら顧客な らびにエンドユーザーのニーズに応える高品質施工を全工期無事故・無災害 で達成し、多くの関係者から寄せられていた全幅の信頼に応えた。 【写真上:4月1日に開所を迎える運びとなる特別擁護老人ホーム/下:共同  生活室】
《介護する側、される側の心を把握して運営》 急速に進行する少子高齢化。これに年金制度改革や長引く経済の低迷などの要因が絡まって、老後に対する 不安を抱く人が急増している。また、介護を必要とする家族との暮らしのあり方も大きな社会問題の1つと なっている。介護施設の絶対数不足はもとより、設備面や環境、ケアワーカーの資質に関する課題を抱える 施設が存在しているのは否めない事実で、「介護する側、される側の家族の気持ちがわかった上でのアット ホーム的な運営」が、現在、強く望まれている。 大阪モノレール彩都線「阪大病院前」から北へ徒歩15分、阪急バス「豊川」停留所から南へ徒歩五分の茨木 市豊川四丁目に完成した特別養護老人ホーム「豊川の郷」は、病に倒れ、介護される側の人間となった西田 11社会福祉法人十和会理事長が、「高齢者の皆さまが安心して暮らせる住まい」の実現を目指して準備を進 めてきたもので、4月1日に開所を迎える運びとなる。介護家族であり、介護職員でもある同会の西田宏次 施設長が、「自分の親が入所する施設をつくりたい」という決意を胸に、ケアワーカーと協力して造り上 げ、運営していく特別養護老人ホーム「豊川の郷」の構造規模は、鉄筋コンクリート造地下二階地上四階建 て、延べ床面積3,122.95?。特別養護老人ホーム(定員68名)、ショートステイ(定員五名)を一体運営す るとともに、デイサービス、居宅介護支援事業(ケアプランセンター)を行う。 《ショートステイ、ステイサービスなども併設》 ▽自己決定への支援▽文化的生活の保障▽社会的生活の保障ーという法人理念に基づきながら、「生活の 音、生活の匂いがただよう住まいのなかで、和やかな時間が流れる暮らし」という施設理念を実践していく 特別養護老人ホーム「豊川の郷」。プライバシーが保てる全室個室、8〜10人の小グループで、個々のペー スを尊重した日常生活を営めるユニットケア方式を採用しており、明るくて優しいスタッフ(介護職35名、 看護職五名)が、積極的な外出支援をはじめ、入居者一人ひとりの状況に応じたきめ細かいサービスを提供 していく。 また、デイサービス・食堂・機能訓練室、共同生活室、浴室、個室などの充実した施設、最新の設備を備え ている特別養護老人ホーム「豊川の郷」では、隣接している保育所との交流にも力を注いでいく方針で、一 階テラスに設けた地蔵スペース(六地蔵・観音地蔵の祠)を活用して、地蔵盆には保育所との交流を深める 地蔵まつりも開催する予定。来春に、現在建設中の彩都線延伸部が開業すれば、最寄り駅は至近距離にある 「豊川」駅(仮称)となり、利便性は一段と向上。安全・安心・快適な生活を約束する複合施設で、入所者 は和やかな時間を過ごしていく。 ------------------------------------------------------------------------ 《(株)淺沼組が高品質施工》 施工場所が斜面地であることに起因する様々な困難を乗り越えながら、品質の向上を安全第一に目指してい き、全工期無事故・無災害での高精度施工を達成した(株)淺沼組。「発注者、設計監理会社、各協力会社 との連絡を密にすることによって手戻りのない作業を励行し、要求されている品質以上の建物を全工期無事 故・無災害で完成させる」という作業所方針に基づき、辻本治夫所長をはじめとする同社ならびに各協力会 社の精鋭スタッフが一丸となって工事に取り組み、多くの関係者や入所予定者などから寄せられていた全幅 の信頼に応えた。 その工事は、昨年2月1日に、切土主体の造成および土工事から本格化し、15日からはH鋼横矢板による山 止め工事にも着手。円滑な工程を確保するため、A・B・Cの3工区に分割し、サイクル施工を励行してい った。「斜面地での施工だったため、杭打ちが完了するまでは、安全管理にとりわけ神経を使った」(辻本 所長)という工事は、この後も淀みなく進捗していき、3月1日からは杭工事を開始。打設したのは径300か ら600?、長さ15m(平均)のPHC杭で、プレボーリング拡大根固め工法を採用してA・B工区には108セッ ト、C工区には20セットをそれぞれ打ち込んだ。なお、実際の打設に当たっては、現場内に杭打ち機を搬入 できなかったため、レッカー車で打ち込んでいき、4月22日にすべての打設が完了した。 《斜面地での工事に息づく高度な技術力》 山止め支保工の架設は、切梁工法、アイランド工法、タイロット工法の三工法を現場の状況によって使い分 け、高い精度を確保。これにより、2次掘削も順調に進み、5月24日には捨てコンクリートの打設が完了す るに至った。耐圧盤コンクリートや基礎地中梁コンクリートの打設が進む中、擁壁の各コンクリート打設も 工程通りに進捗し、いよいよ躯体工事が軌道に乗った。躯体は、地下部が1か月、地上部が20日ピッチでそ れぞれ上昇していき、11月24日に打ち上げを無事に果たした。また、内装仕上げならびに外構工事などにつ いても工期内に完了し、実質1年の短工期を克服して無事に竣工を迎えた。作業人員の確保と、打ち合わせ の徹底による後戻りのない施工図の確立によって作業の効率化を図った(株)淺沼組では、躯体ならびに仕 上げ精度の確保に重点を置いた品質管理にも万全を期した。   このうち、躯体精度の確保では、配筋や被り厚のチェックなど、自主検査の徹底を図りながら密実なコンク リート打設に努めた。特に、打ち継ぎ部をなくすため、ポンプ車2台によって1日で打設したことにより、 コンクリート精度は大きく向上した。仕上げ精度の確保については、施工図の早期提出と承認によって手戻 りをなくす体制を確立するとともに、相互間の連絡・調整の徹底を図って品質の向上を目指していった。こ うした取り組みにより、顧客の要求品質以上の建物を完成させ、寄せられていた全幅の信頼に応えた(株) 淺沼組。周辺に対する対応としては、真東に保育所が隣接しているため、第3者災害の防止はもとより、振 動・騒音の抑制にも留意。また、現場の西側において、大阪モノレール彩都線延伸工事が進められていた関 係上、輻輳する工事用車両の搬入経路についても緻密に調整を図るとともに、ガードマンの常駐によって安 全の確保ならびに円滑な誘導を図った。 《全工期無災害も達成》 このほか、ISO14001に基づいて、産業廃棄物の分別およびリサイクルに努めていた(株)淺沼組では、墜 落・転落災害、建設機械災害、第3者災害の防止を重点項目として定めた安全管理活動を緻密に展開。なか でも、開口部養生の徹底、手すりの取り外し禁止、足場の整理・整頓には十分な対応を図った。この結果、 11万3,000時間におよぶ全工期無事故・無災害を達成。4月1日に予定されている待望の開所に大きな花を添 えた。 辻本治夫所長の話=斜面地に建つ建物の施工だったため、土木工事の占めるウエイトにも大きなものがあ り、山止め、土工事期間中は、とりわけ、安全に留意した。切梁の架設が完了するまでの期間中は、天候に 恵まれたこともあり、スムーズに工程の進捗を図ることができたが、猛暑に伴う作業効率の低下ならびに作 業人員の確保には苦慮した。しかし、この工事に従事したすべての職員、作業員が、それぞれの力量をいか んなく発揮した結果として、全工期無事故・無災害のうちに高品質な建物をオーナーに引き渡すことができ た喜びには大きなものがあり、ご尽力を賜った関係各位に改めてお礼申し上げます。
2006年03月17日
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