近畿整備局2006年度予算、直轄は3.4％減の4,063億円
直轄事業費の内訳は、治水838億8,900万円、海岸５億9,800万円、道路整備2,672億600万円、港湾246億9,800 万円、都市公園32億2,900万円、官庁営繕23億4,700万円、空港17億6,900万円、その他226億5,300万円。予算 に盛り込まれた主な直轄事業は次のとおり。 《河川激甚災害対策特別緊急事業ら継続実施》 【河川関係】大和川・淀川高規格堤防整備事業は、都市再生プロジェクトに位置づけられた新たな環状道路・ 大和川線との一体整備を引き続き実施するとともに、淀川左岸線との一体整備に向けて関係機関と調整を図 る。都市再生プロジェクトの道頓堀川再生事業は、東横堀川の築堤・護岸の整備、東横堀〜桜川幹線の整備を 推進。また、水都大阪再生の一環として、旧淀川（８軒家浜）の船着場の整備、京都府の七瀬川で河川改修と あわせて都市河川の水辺再生を図るため２層式河川整備の流入工をそれぞれ推し進める。河川激甚災害対策特 別緊急事業の由良川下流部緊急水防対策は、円山川で河床掘削、護岸整備、橋梁の架替え、福知山市の河守地 区、舞鶴市水間地区、志高地区で輪中堤の工事を推進。さらに草津川放水路事業、大和川改修、大和川・猪名 川総合治水対策特定河川改修、六甲山系砂防事業、大和川水系亀の瀬地すべり対策事業などを継続する。この ほか河川堤防の詳細点検も引き続き実施し、安全性が確保されていない区間や補助河川の漏水など緊急性の高 い堤防について質的整備を行う。 淀川水系の事業中の五ダムについては、引き続き流域委員会や住民、自治体などから河川整備計画策定に当た り意見を聞く。大滝ダムは、2003年の試験湛水で発生した白屋地区地すべりの対策工事を実施。紀の川大堰 は、2004年度に着手したＪＲ阪和線橋梁の架け替え工事を継続実施する。 《和田山八鹿道路などに着手》 【道路関係】高規格幹線道路の京奈和自動車道大和御所道路（御所区間）及び紀北東道路、北近畿豊岡自動車 道の和田山八鹿道路は今年度から工事に着手する。また、北近畿豊岡自動車道の八鹿日高道路と日高豊岡南道 路（養父市八鹿町高柳から豊岡市上佐野）は測量など、那智勝浦道路（那智勝浦町川関から同町市屋）は調 査・設計にそれぞれ着手する予定。 淀川左岸線延伸部（大阪市北区豊崎付近から門真市稗島付近、約10?）については、ＰＩプロセスを実施し、 計画の具体化に向けて引き続き調査を進める。第二京阪道路は、大阪府域の改良工事や橋梁工事を展開。関西 文化学術研究都市の学研都市連絡道路（約20?）となる国道163号清滝生駒道路は、大阪府域において清滝ト ンネル以東の用地買収に着手し、奈良県域については引き続き用地買収を進める。また、京都府域は昨年９月 に都市計画変更を行い、今年度は地元設計協議を進める方針。高速自動車国道については、今年２月７日に開 催された第２回国土開発幹線自動車国道建設会議で新たに新直轄方式で整備することが決まった近畿自動車道 紀勢線（田辺から白浜間）延長約14?の調査・設計を推し進める。今年の開通予定は、北近畿豊岡自動車道春 日和田山道路?の丹波市青垣町遠阪から同市氷上町本郷間（17.5?）、同春日和田山道路?の朝来市和田山町 市御堂から同市山東町柴間（7.3?）など。このほか緊急輸送道路の橋梁耐震補強三カ年プログラムの推進、 「道の駅」の防災拠点化の整備、市街地歩行空間のバリアフリー化、無電柱化推進計画（2004年〜2008年）な ど推進する。 【営繕関係】大阪第１地方合同庁舎の耐震対策、東大阪法務総合庁舎などのバリアフリー化改修整備、神戸第 ２地方合同庁舎や敦賀地方合同庁舎のグリーン改修整備を引き続き実施。 《神戸港の高規格コンテ ナターミナルに着工》 【港湾空港関係】阪神港スーパー中枢港湾プロジェクトでは、神戸港で大水深岸壁（マイナス16m）を備えた 世界最大級の高規格コンテナターミナル（神戸港ＰＣ−18コンテナターミナル）に着工。船舶の大型化への対 応としては、神戸港のＰ12期ＰＣ18（マイナス16m）（耐震）に新規着工し、大阪港の北港南（夢洲）Ｃ12 （マイナス16m）（耐震、2005年度着工）と阪神港の連携強化を図る。 大阪港夢洲トンネル（咲洲から夢洲約21?）は、夢洲側アプローチ部、咲洲側換気所、沈埋函などの工事を推 進。さらに堺泉北港堺２区岸壁・臨港道路の整備、大阪国際空港の空港基本施設（エプロン・誘導路）の改 良、東南海・南海地震への津波対策の実施（海岸施設の耐震強化）、和歌山下津港・姫路港・舞鶴港・日高 港・尼崎西宮芦屋港など、港湾施設の整備を継続実施する。
2006年04月11日
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