利休の茶室「朝雲庵」、420年ぶりに復元し公開

カステラ工房「江久庵」もオープン オリジナル商品のインフォマーシャル及びイベント販売（展示会）等を事業内 容とするＥＨ（株）（堺市堺区北向陽町２−１、ＣＥＯ・深江今朝夫氏）が、 建設を進めていた千利休の茶室を420年ぶりに復元した「朝雲庵（ちょううん あん）」と、製造工程が見学できる高級カステラ工房「江久庵（こうきゅうあ ん）」がこのほど完成し、10日にオープンする。建設地は堺市堺区北三国ヶ丘 町１−２−36。 この「朝雲庵」は、茶室研究の第一人者でもある京都工芸繊維大学の中村昌 生・名誉教授に監修を依頼し、安土桃山時代の大坂屋敷（現在の大阪市中央区 玉造）に実在した利休の茶室を忠実に復元したもの。現存する利休の茶室は、 京都府大山崎町にある妙喜庵の国宝「待庵」のみであったため、同社ＣＥＯの 深江氏が、利休生誕の地である堺市に「朝雲庵」として復元することを計画、 書院や日本庭園を併設して今回完成した。建物面積は72.49?で、設計・監理 は財京都伝統建築技術協会、施工は建築が（株）安井杢工務店、設備が昭栄興 業（株）。同施設については事前申込みにより、無料で一般公開される。
また「朝雲庵」に併設する「江久庵」は３階建てで、同社グループ会社のＥＨ製菓（株）が運営する高級カス テラ工房。高級カステラ「黄金の哲学」をはじめとするオリジナル菓子を販売するほか、製造工程も見学でき て家族で楽しめる施設となっている。延べ面積は1,539.67?で、設計・監理は（株）高松伸建築設計事務所、 施工は昭栄興業（株）。同社では、千利休を生んだ堺市から、利休が生涯求め続けた「もてなし」の心を再現 したいとの思いを込めて「朝雲庵」と「江久庵」を建設した。 なお、オープンに先立って６日に行われた内覧会には同社ＣＥＯの深江氏のほか、中村名誉教授、建築家の高 松伸氏らが出席し、記者会見でそれぞれの立場から喜びのことばを述べた。 【写真上：420年ぶりに復元された朝雲庵】 【写真下：江久庵】
2006年06月09日