時系列PIVによる同時計測システムを開発
建築物の耐風性能を評価する場合、建築物周りの流れを測定するだけでなく、その流れによって建築物に作 用する風圧や空気力、建築物の応答といったものを計測し、評価することが必要となる。そのためには、建 築物周りの流れの可視化と風圧や応答の計測を同時に行うことが、より合理的な耐風設計を実施するために は有効となる。 同システムの主要な部分である時系列PIV(Particle Image Velocimetory =粒子画像流速測定法))システムは、高速度デジタルカメラによって1秒間に1、000コマの流れの画 像を取得し、この画像二枚一組から粒子の移動速度を珪酸することによって流速ベクトルを算出する。 この時系列PIVで得られた流速と、それと同時に策定された建築物の振動変位や建築物建築物表面の風圧 を同時に分析することことで、複雑な現象が解明できる。同システムにより、最近の台風被害でもしばしば 報告された強風による屋根葺き材の剥離や屋根の損壊といった、屋根端部の流れの剥離による強い負圧が発 生する現象などの解明ができる。 なお、鴻池組などゼネコン四社からなる研究会は、つくば地区の建築系研究機関で組織されるBRIC(筑 波建築研究機関協議会)の下部組織として活動している。
2006年07月08日
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