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大建協土木委員会と土木施工管理技士協会 現場見学会開催

(社)大阪建設業協会の土木委員会(友廣康二委員長)と大阪土木施工管理技士会との共催による現場見学会 が13日に開催され、兵庫県が洪水対策事業として建設中の「淀川水系寺畑前川調節池整備工事(第1期)」 (施工=大林・鴻池・大豊・新井特別JV)の現場を訪れた。 この現場見学会は、技術向上の一環として毎年2回行われているもので、今回は会員企業の関係者ら約40人が 参加。参加者は自動掘削揚土システムと自動沈設管理システムによる国内最大の「自動化オープンケーソン工 法」が採用され、大口径・大深度のオープンケーソンが安全で確実に施工されているようすなどを見て回っ た。 当日は、現場事務所でまず主催者を代表して、土木委員会の吉村寛部会長が参加者を前に「皆さんにとって有 意義な見学会となるように」と挨拶。続いて、JVの大里秀俊工事長と前田知就・監理技術者による工事概要 の説明などが行われた。 この後、JVの前田氏らの案内で参加者は現場敷地内に入り、ケーソンの周囲に設置された掘削揚土機や水中 掘削機支援機などを説明を受けながら見学した。このケーソンは外径が35m、内径が30m、沈設深さ46.2mとい う国内最大のもので、現在は全体8プロット(約42.5m)のうち7プロット(約36.6m)のコンクリート構築が 完了している。完成後の貯留量は19400?となる。 引き続き、コンクリート構築が進むケーソンの上部へと移動し、水が貯留されているケーソンの内部ととも に、足場の解体が行われている現場を見て回った。  今回の「自動化オープンケーソン工法」は、大別すると自動掘削揚土システムと自動沈設管理システムで構 成。自動掘削揚土システムは、ケーソン内壁円周に設置した走行レール上を水平方向に移動しながらケーソン 刃先部を自動掘削するバックホウ型の自動水中掘削機と、それにより掘削された土砂の揚土及びケーソン中央 部(自動水中掘削機で掘削できない中央部分)の掘削と揚土を行う掘削揚土機で構成されている。また、自動 沈設管理システムは、従来型の圧入オープンケーソン工法の手動による圧入ジャッキ操作を、ケーソン躯体に 設置した各種計測器データを自動管理することにより圧入沈設を行うシステムで、迅速かつ的確な圧入ジャッ キ操作を可能にし、沈設精度の向上と沈設作業の合理化を図ったもの。  また、JVでは今回の工事で契約後にVE提案。このVE提案では、水中コンクリート内に応力材として、 鋼殻桁を設置することで水中コンクリートの厚さを薄くし、ケーソン本体の深さも浅くすることが可能とな る。さらに、鋼殻桁を格子状にすることで、制限されているコンクリートの打設量にも対応できるようになっ た。  今回の工事は、寺畑前川の最上流部に調節池を設け、豪雨時に増水した河川の雨水を取水施設(横越流堰) から地下の導水路を経て調節池に流し込み一時的に貯留し、さらに、越流堰下流部の河床を切り下げることで 流下能力を増大させ、豪雨による水害を防止しようとするもの。工期は平成19年3月25日までで、現在の工事 の進捗率は約70%となっている。

2006年07月30日
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