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地下水対策事業完成式典を開催、自然災害・沈下に強い関空へ

排水ホンプ・護岸かさ上げ・止水壁  記念銘板除幕と感謝状贈呈  2000年から関西国際空港1期空港島で実施されていた地下水対策事業が完成し 20日、完成式典が開催され、村山敦・関西国際空港会社社長による「完成記念 銘板除幕式」ならびに工事関係者に対する「地下水対策工事完成感謝状贈呈 式」が執り行われた。同事業は、集中豪雨ならびに高潮対策、また高潮位によ る地下水位上昇への3つの取り組みとして約400億円を投じ、雨水用排水ポン プ設置、護岸かさ上げ、止水壁の設置を進めていたもので、事業の完成によ り、海上空港の宿命とも言える自然災害並びに沈下にも強い空港へ、その効果 が着実に発揮されている。 ※写真上:挨拶する村山社長 ※写真下:村山社長を囲んでの記念撮影
20日に開催された完成式典では、村山社長が「厳しい自然条件や制約を克服し、6年にわたる地下水対策事 業が完成をみたのはひとえに工事関係者の方々のたゆまぬ努力のおかげ。大変意義深く、喜ばしい」と述べた 後、「止水壁の設置で地下水位の低下が一定となるなど、すでにその効果が現れている」と事業の成果を評価 しながら「安全・安心で沈下に強い空港として新たなスタートを切った関西空港に引き続き支援をお願いす る」と挨拶を締めくくった。除幕式では、工事関係者らが見守るなか、村山社長が除幕を行い、会場は大きな 拍手に包まれたほか、贈呈式では、工事関係者41社に対し村山社長から感謝状が贈られた。 地下水対策事業は「集中豪雨への取り組みなど、3つの取り組みで構成。各取り組みの概要は次の通り。 ▽集中豪雨への取り組み〜雨水用排水ポンプの設置=不同沈下の影響で排水管の傾きが緩くなり滞水の流れが 悪くなったため、海への出入り口付近10カ所に計37台の排水ポンプを設置。合計排水能力は3,185立方m/分 (25mプールを10秒以内ですべて排水可能)。新型ポンプ導入により約25%の建設コスト削減。工事費は約70 億円、工期は2001年度から2005年度。 ▽台風による高潮対策の取り組み〜護岸のかさ上げ=平成16年には、相次ぐ台風で大波が護岸を乗り越え、背 後の道路がえぐり取られるなどの高波被害が発生。このため大阪湾で記録が残る最高潮位(第2室戸台風を想 定)で50年に一度程度に相当する高波(南側からの波約3.5m)が襲来しても耐えられる高さまで護岸コンク リートをかさ上げ。かさ上げ後の護岸高さは4から7m、施工延長11?。工事費は約30億円、工期は2001年か ら2006年度。 ▽高潮位による地下水位上昇への取り組み〜止水壁の設置=高潮や異常潮位時に建物地下室などで漏水が発生 する不具合が起きていたため、空港用地をセメントと土砂混合の止水壁(高さ約30m施工延長11?)で囲み海 水を遮断、周辺海面が上昇しても空港内の地下水位が上昇しない対策を施し、対策後は周辺海面の高さが変動 しても地下水面は一定で低い高さであることを確認している。工事費は約300億円、工期は2000年度から2006 年度。 感謝状贈呈を受けたのは止水壁工事関係16件(延べ50社)、護岸かさ上げ工事関係三件(延べ五社)、排水施 設工事関係19件(延べ23社)の計38件(延べ78社)、実質41社。社名は次の通り(50音順)。淺沼組、安藤建 設、石川島播磨重工業、荏原製作所、オーバーシーズ・ベクテル・インコーポレーテッド、大林組、奥村組、 鹿島建設、きんでん、クボタ、熊谷組、鴻池組、国土総合建設、五洋建設、佐伯建設工業、佐藤工業、清水建 設、白石、錢高組、大旺建設、大成建設、竹中土木、千代田化工建設、トーエネック、東亜建設工業、東芝、 東洋建設、戸田建設、飛島建設、西松建設、間組、富士電機システムズ、不動テトラ、本間組、前田建設工 業、松下電器産業、三井住友建設、みらい建設工業、ユアテック、りんかい日産建設、若築建設。
2006年11月29日
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