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日左連が研修会開催、伝統工法など学ぶ

 左官の良さの理解を深める  (社)日本左官業組合連合会の主催(幹事=近畿ブロック会)による「伝統工 法及び現代工法継承研修会」が26日、京都府長岡京市の雇用・能力開発機構京 都センター(ポリテクセンター京都)で開催され、講演や実技研修などが行わ れた。社日本建築士会の後援。
当日は、近畿ブロック会に加盟する大阪など各組合の代表ら約110人が参加。日左連からも阿食更一郎相談役 (大阪府左官工業組合相談役理事)をはじめ岡野善司専務理事、鈴木光理事らの役員が出席した。 冒頭、開会挨拶に立った日左連理事でもある北平省三・近畿ブロック会会長(大阪府左官工業組合理事長) は、施工の合理化が進み、都市部では漆喰などの伝統工法がほとんど見られなくなった現状を指摘しながら 「日本の風土と気候に合った伝統工法を理解し、左官の良さを広く知ってもらうことが必要だ。本日の研修会 でしっかり学び、今後の皆さんの仕事に役立ててほしい」と呼びかけ、研修会の成果に期待を寄せた。 この後、まず阿食相談役が「地元の伝統工法〜埋もれてしまった工法等〜」をテーマに講演。京都の醍醐寺や 壬生寺の蔵壁を漆喰工法で塗っていくようすをビデオで紹介しながら、こうした伝統工法が品質に優れ、湿気 や気温の変化にも対応することなどのメリットを説明した。そのほか、人造石による研ぎ出し仕上げやテラゾ ー仕上げ、洗い出し、モルタル仕上げなどについてもそれぞれの役割や違いなどについて話を進めた。 続いて、二村建築研究所の二村和幸代表と志村建築設計事務所の志村公夫所長の両氏が「現代における左官工 法の可能性」について、設計者から見た考えや意見を説明。この中では、設計者が職人の意見を聞く機会を多 く持って、工法や材料に対する認識度を高める必要があるとし、このことにより「値切りや施工のごまかしが 出来なくなる状態を作り出して、正当な価格で仕事することが大切だ」と指摘した。そして「そこに工夫が生 まれ、伝統の上に新しい表現方法も生まれてくる」との考えを示した。 このほか研修会では、実技研修として京都府左官業組合連合会の浅原雄三理事らによる小舞や三和土、洗い出 し、漆喰などの工法が紹介された。引き続き、質疑応答が行われた後、北平会長から参加者に修了証書が授与 され、近畿ブロック会の山口守副会長(京都府左官業組合連合会会長)の閉会挨拶で無事に研修会を終えた。
2006年11月30日
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