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建築士事務所協の新年交礼会、成果出すスタートの年に

 渡辺豊和氏講演「特殊こそ本道、我が設計術」も  (社)大阪建築士事務所協会(山口祥悟会長)の「2007年新年会員交礼会」が16 日、山口会長はじめ来賓、会員各社の代表ら約130名が参加し、大阪市内のホ テルで開催された。 交礼会では、まずはじめに山口会長が挨拶に立ち、昨年末に成立した建築士 法、建築基準法の一部改正の話題に触れ「協会設立当時からの要望が採用され うれしい限り」とし、今年は「法定団体化への体制を整備するほか、研修体制 を確立して建築士の資質をさらに向上させたい」とその目標を述べ「社会的信 頼を回復させる取り組みを、会員一人ひとりが自分の持ち味で行って欲しい。 アクティブに、一生懸命に、成果を出すためのスタートの年にしよう」と抱負 を力強く語った。 ※写真上=山口会長 ※写真下=渡辺氏
続いて来賓挨拶として太田房江・大阪府知事から「安全・安心で活力あふれる大阪府政の推進に、より一層の ご協力を」、また関淳一・大阪市長からは「住むまちとしての魅力あふれる大阪へ、さらなる支援をお願いす る」とのメッセージが披露された。 この後、宮八郎・(社)大阪府建築士会会長の発声で乾杯、新しい1年のさらなる発展を誓い合った。なお 交礼会前には、「特殊こそ本道、我が設計術」をテーマに渡辺豊和建築工房主宰で工学博士の渡辺豊和氏によ る新春講演会が開催され、自らが手がけた作品である秋田市体育館、加茂町文化ホールのスライド投影を交え つつ、話が進められた。 渡辺氏はまず、「12年前の阪神大震災を機に、実施設計の業務を中断している」とし、「6千人以上の犠牲者 を出した震災を目の当たりにし、建築家が何をすべきかを考えた。特殊で奇妙な建築物を建てる余裕などどこ にもなくなるだろうし、欧米で主流となりつつあったモダンでプレーンな建築が日本でも主流となるだろう。 しばらく様子を見ようと思った」とその理由を語り、秋田市体育館については「普通ではない建築だが、冷暖 房の効率などを工夫した。競技や表現がしやすい空間ということで東北でもトップクラスの利用率を誇ってい る」、加茂町文化ホールは「これ以上は無理だという段階まで到達した複雑な建築ではあるが、単なる飾り的 な要素は一切ない。きれいなことはしたくない。気持ち悪いことがしたかった」と自論を強調した。 また、2009年に新しい芸術大学を開学させる計画が進行中であることを話し、「建築は変わる。スタンダード ではなく、特殊なものが残る。特殊・特異を標榜する建築家を日本から出したい」とその展望を述べ、最後に 「教育を含め、日本の建築がすごいと思わせるものを発信したい」と今後の方向性を示し、講演を締めくくっ た。
2007年01月24日
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