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京都府由良川上流圏域河川整備計画

◇◇◆ 環境保全と治水・利水目指す  畑川ダム建設へ ◆◇◇ 京都府はこのほど、由良川上流圏域での河川整備の内容を定めた「由良川上流 圏域河川整備計画」をまとめた。 府の管理区間を対象に、概ね30年間おける整備目標や方向性をまとめたもの で、自然環境保全に考慮しながら、治水・利水の観点も含めダム整備などを行 うとともに、健全な水環境の創出に向けた取り組みを進めることとしている。
由良川は、京都・福井・滋賀の3府県の境である三国岳を水源として日本海に注ぐ幹川流路延長146?、流 域面積1、880?平方?の一級河川で、このうち由良川上流域は、京都府の綾部大橋から上流約700?地 点から上流と、その支川38河川から成る流域面積798・9?平方?の圏域。   圏域内の河川では、昭和28年以降の度重なる災害により、これまでに災害復旧関連事業や河川局部改良事業 等によって河川改修が実施されたが、依然として台風による出水や河川氾濫による被害は発生していることか ら、住家の浸水被害被害軽減を早期に図る必要があった。   また、由良川には手付かずの自然環境が残り、水量も豊でかんがい用水や由良川ダムなどによる水力発電にも 利用され、さらに河川域には国の天然記念物であるオオサンショウオなど、貴重な生物の生息が確認されてい る。   このため整備計画の策定にあたっては、現況の自然豊かな河川環境が損なわれることなく、良好な自然環境が 保持されるよう適性な措置を講じ、流域全体での取り組みが重要となることから、学識経験者等で構成される 検討委員会が審議を行ってきたもの。   計画では、由良川上流圏域の京都府が管理する一級河川区間を対象に、圏域の現状と課題を示し、河川整備計 画の目標に関する事項と河川の整備実施に関する事項、その他河川整備を行うために必要な事項−−−の3項 目をまとめた。   整備計画の目標では、特に平成16年の台風23号をはじめ、浸水被害が多発する高屋川(京丹波町下山)に ついて、概ね30年に1回程度の規模の降雨よる洪水に対処することを優先的かつ重点的に整備。局部改良や 災害復旧、堆積土砂除去等のほか、ソフト対策として河川情報や伝達体制の充実強化を推進する。   河川整備の実施は、高屋川において京丹波町の水道用水確保と洪水調節行うため支川の畑川において畑川ダム を建設。両河川の掘削や築堤による河道拡幅と合わせ、概ね30年に1回度の降雨による洪水を安全に下流に 流下させるもの。   畑川ダムは、流域面積約22?平方?、堤高約34?、堤頂長約89?、堤体積約2万7、000立方?の重 力式コンクリートダム。洪水調節機能と併せて、生態系維持や既得かんがい用水確保の点から、畑川下流から 高屋川合流点めでの正常流量を確保。また、建設にあたっては、自然環境への適切な保全対策を実施する。   このほか、住民と連携した河川管理はじめ、地元市町と一体的な防災対策の推進、豊かな自然とのふれあいな どについて言及し、由良川上流圏域の水量や水質の維持についても、源流から河口に至るまでの水系全体の問 題としてとらえ、啓発活動など流域住民や関係機関とより一層の連携を図るとしている。   なお、整備計画は、平成18年度時点での社会状況や自然環境、河道状況等を踏まえて作成されたため、今後 はそれら状況の変化や新たな知見等により適時、見直しを行うこととしている。
2007年08月13日
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