日刊建設新聞社.com
ニュース | トピックス | 建設業株一覧 | マーケット情報 | 建設用語辞典 | 倒産情報 | 地図 | 建設業法
 
トップページ► トピックス

おおさか東線 放出から久宝寺間が開業

 広域鉄道ネットワーク形成への第一歩  夢を満載して待望の発車ー。広域鉄道ネットワークの形成を目指して大阪外 環状鉄道?が建設を進めている「おおさか東線」のうち、放出から久宝寺間 (約9.2?)が15日に開業した。「おおさか東線」は、大阪東部地域を南北に 走る城東貨物線の施設や用地を活用しながら複線化・電化を行うとともに、 神崎川から新大阪駅に至る連絡線を新設し、新大阪駅から大阪東部地域を経 てJR関西本線の久宝寺駅へと至る全体延長約20・3?の旅客線で、全体完 成予定は2011年度となっている。
今回そのなかで?先発開業?を果たしたのは南区間の9.2?で、高井田中央、JR河内永和、JR俊徳道、J R長瀬、新加美の五駅が新設された。なお、南北間の移動を向上させる今回開業区間の施工は全体を11地区 に分割して推進し、精鋭各社が高品質に完成させた。 南北間の移動が大きく向上 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 都心部に近いという利点を活かし、既成市街地の再生や都市機能の拡充による新しいまちづくりが活発に進 められている大阪府東部地域における旅客鉄道網は、大阪市の都心部に対してJR西日本、近鉄、阪急、京 阪、大阪市営地下鉄の各路線が放射状に整備されている。 しかし、これらの各鉄道路線を有機的に結ぶ南北方向の旅客鉄道については未整備であることから、各鉄道 路線間の移動や国土軸への接続点となるJR西日本新大阪駅へのアクセスが、都心部を経由する乗り換え回 数の多い不便なルートとなっており、都心部への乗客流動を増大させる要因にもなっている。 こうした課題を克服するために計画された「おおさか東線」は、大阪府、大阪市、東大阪市、吹田市、八尾 市と西日本旅客鉄道?などの民間企業が出資して1996年11月に設立された第3セクターの「大阪外環状鉄道 株式会社」が建設を進め、完成後は西日本旅客鉄道?が旅客輸送、日本貨物鉄道(株)が貨物輸送を運営す る幹線鉄道で、全体延長はJR西日本新大阪駅から久宝寺駅までの約20.3?。大阪府東部地域において放射 状に整備されている大阪市営地下鉄御堂筋線・中央線、JR西日本東海道本線・学研都市線・関西本線、阪 急千里線・京都線、京阪本線、近鉄奈良線・大阪線の10路線を相互に連絡する新たな鉄道ネットワークを形 成することにより、利便性の向上をもたらすとともに、都心部に位置する各ターミナル駅への旅客集中の緩 和などに寄与する路線として大きな期待を集めている。 15日に先陣を切って開業したのは、南区間の放出(大阪市鶴見区)から久宝寺(八尾市)までの約9.2?。 途中には、高井田中央駅(地下鉄中央線と接続)、JR河内永和駅(近鉄奈良線と接続)、JR俊徳道駅 (近鉄大阪線と接続)、JR長瀬駅、新加美駅の5駅を設けている。 金属材料を用いることによって先進性を表現するとともに、駅前広場に面してガラススクリーンを設けて一 体感と開放感を演出するなど、活力あるまちにふさわしいエネルギーを感じさせる駅舎デザインとしている これら五駅のうち、高井田中央、JR河内永和、JR俊徳道、JR長瀬の4駅は1面2線の島式、新加美駅 は2面2線の相対式となっており、エレベータならびに昇降エスカレータを全駅に設置している。 明日の 関西を担う重要な幹線鉄道として位置づけられている「おおさか東線」の一部区間となる放出から久宝寺間 が15日に開業したことにより、南北間の移動が大きく向上するのをはじめ、各駅周辺を中心とした活気あふ れるまちづくりに寄与するなどの効果がもたらされ、待望の全線開業(2011年度予定)に向けての加速もつ く。 城東貨物線の施設や用地を有効活用 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ 単線で貨物運行をしている日本貨物鉄道(株)の城東貨物線の施設や用地を活用しながら複線化・電化を行 うとともに、JR俊徳道から加美間の約3.5?については連続立体交差事業を実施して待望の開業を迎える運 びとなった南区間の工事は、全体を11地区に分割して推進。精鋭施工陣が工事用車両運行ルートの適切な選 定、低騒音・低振動工法の採用など、環境に配慮しながら安全第一に工程の進捗を図り、広域鉄道ネットワ ーク形成への確かな足跡を残した。 盛土区間、高架区間、連立高架区間に大別される工事のうち、起点側の放出地区(学研都市線の放出構内か ら徳庵間1,680m)の施工を担当したのは大鉄工業(株)。おおさか東線建設に伴う構内配線変更を約70回実 施するなどして引上げ線を新設するとともに、学研都市線乗り越し高架橋を施工した。 高井田地区(城東貨物南線の放出〜百済(一信)間1,500m)の施工は?鴻池組が担当。在来高架橋と併設す る単線高架橋を構築し、新駅となる高井田中央駅(1面2線の島式ホーム構造)を新設した。 永和地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間1,060m)では、駅部において在来線の盛土撤去を行って 高架構造に変更するとともに、多くの架道橋改築を行って新駅となるJR河内永和駅(1面2線の島式ホー ム構造)を新設。施工は鹿島建設?が担当した。  俊徳道地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間600m)の施工は大成建設?が担当。近鉄奈良線橋梁 (JR俊徳道駅)の直下において幹線道路(縄手大阪線)の通行を確保してPC橋梁を架設した。 貨物線の高架から地平への渡り線構造となっている俊徳南地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間490 m)の施工は(株)奥村組が担当。高架橋の一部の工事は、貨物連絡線を高架化した後、開業後も引き続き 推進される。 柏田地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間720m)は(株)錢高組が施工。貨物線上空まで張り出し た高架橋スラブを構築するために、線路閉鎖工事を多用したのが特徴となっている。 衣摺地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間930m)では、作業区間が狭隘で、進入路の確保が困難だ ったため、仮設工法の検討を行い、高架内通行により構造物を構築。施工は(株)淺沼組が担当した。 加美北地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間750m)の施工を担当したのは(株)大林組。貨物線と 新設高架橋が交差する構造物の施工においては、高架橋を線路の切換前後に分けて行う分割施工で推進し た。 加美地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間710m)は、貨物旧線敷きでの工事区間で、施工は西松建 設(株)が担当。交差道路の形態から、桁式高架橋が比較的多い区間となっている。 久宝寺地区(関西本線の久宝寺から加美間1,800m)の施工を担当したのは前田建設工業(株)。関西本線上 り線を乗り越して上下線の間に高架橋を構築するため、久宝寺駅までのアプローチ部でのSRCラーメン構 造の橋梁およびプレキャスト高架を施工した。 平野地区(城東貨物南線の放出から百済(一信)間1,050m)は清水建設(株)が担当。JR西日本管内の鉄 道橋梁として初めて採用した3径間連続エクストラドーズドPC橋(曲線)を有する高架区間となってい る。
2008年03月21日
▌トピックス
| Operation | 利用規則 | プライバシーポリシー | Connect |
Copyright c 2024 nikken-times.com All rights reserved.