西宮土木事務所の現場見学会 山手幹線芦屋川横断工区街路工事
山手幹線は、尼崎市から神戸市長田区までの山麓部の住宅地域を貫く延長29・5?の幹線道路で、日常生活は もとより、阪神地域全体の都市活動を活性化し、都市機能を高めるうえでも整備が必要とされている。ま た、災害時における避難路や救援物資等の輸送路、防火・防災帯としての空間を確保し、救援・救助活動を 支援する役割も期待されている。 整備は、各市ごとに進められており、芦屋市では約2.3?の区間のうち、既に0.8?が供用しており、今回見 学会が行われた現場が最終区間で、工事は芦屋市からの委託事業として兵庫県が整備を行っている。工事 は、芦屋市松ノ内町から月若町までの延長303・5mの区間をトンネル部とアプローチ部で構成。このうちト ンネルはボックスカルバート工で、アプローチは擁壁工で構築。ボックスカルバートは、延長131・5mで内 空断面は高さ5.7m、幅7.75m×2連、擁壁工はU型擁壁の延長119m、重力式擁壁延長53mで構成される。 同現場では、芦屋川を横断するにあたり「鉄桶工法」を採用。同工法は、鉄製の桶を設置して川の水を受 け、その下でボックスカルバート工を実施するもの。作業は、半川締切を行い鉄桶を設置、SMWによる二 重締切堤防を構築して地下取付部躯体を構築。これを右岸から実施した後、鉄桶を撤去して2重堤防内の取 付部と既設ボックスカルバートを貫通させるもの。 工事にあたっては、地盤から多くの岩石が搬出され、このため先行削孔に多大な苦労を強いられたほか、 「現場が住宅と近接しており、騒音や振動の防止、歩行者と通行車両の安全確保に配慮した」(金山所長) と、都市型施工に伴うネックの克服も課題となった。 工事は、2005年10月から実施されており、現在は左岸側でのボックスカルバート工が行われており、来年夏 頃に貫通の予定で、工事は2010年3月25日を工期とし、供用開始は2010年度内を予定している。現在の進捗 率は約76%、延べ約42万時間に及ぶ無事故・無災害記録を継続中。
2008年12月04日
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