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鴻池組 高難度の推進工事を完了

 複合地盤推進工事を低コストで  (株)鴻池組(大岩祥一社長)は今年1月、泥水式Kー1推進工法と高性能分 散剤AKー2000の2つの技術を組み合わせることで、難易度の高い砂岩と硬質 粘土地盤の複合地盤の推進工事を低コストで完了した。 対象となったのは山口県の「小野田・宇部高圧幹線(宇・1−2工区)工事」 で、500Aのガス管を推進工法(径800?、L96.2m)で埋設するもの。対象地 盤が砂岩と硬質な粘土の複合地盤であったことや、途中での救援立坑設置がで きないという条件を考慮して、まず岩盤掘削への対応として泥水式Kー1推進 工法を選択し、同工法で発生する余剰泥水の減量化によるコスト低減と施工性 向上を図るために、高性能分散剤AKー2000を使用することで、確実に到達で きる計画とした。 泥水式K−1推進機は、大径ゲージカッターで硬岩での長距離掘進を可能とす るとともに、大きな開口部やスクレーパー取付位置の工夫により、粘土による 面盤閉塞が発生しにくいカッターヘッドを備えることが特徴。 【写真上】泥水式K-1推進機  【写真下】AK-2000と助剤
また、AK−2000は(株)鴻池組と東亜合成(株)が共同開発した高性能分散剤で、高濃度泥水の粘性を抑制 する効果がある。通常の泥水式推進工法では、排泥ポンプの閉塞を避けるために、比重1.20程度で掘削用泥水 を余剰泥水として廃棄する必要があるが、このAK−2000と助剤を掘削用泥水に適量添加することで、比 重1.40程度の高濃度泥水でも還流が可能であり、排泥ポンプが閉塞しない。 実際の施工では、粘土と砂岩の互層が約53%で、残りが砂岩という地盤構成だったが、K−1推進機は面盤閉 塞等のトラブルを発生させることなく、昼間施工のみ約20日で到達することができた。また、施工データを検 証することで、発生した産廃量はAKー2000を使用しない場合に比べ53%低減し、その結果、産廃運搬・処分 のコストが64%縮減できることを確認した。 同社では、今回の実績であらゆる地盤での推進工事を低コストで実現できることが実証できたと考え、今後、 K−1推進工法とAK−2000を組み合わせて、VE案件などに積極的に提案していく予定。
2006年06月10日
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