円山川（豊岡市）の中州「ひのそ島」掘削完成

  近畿整備局が28日「祝う会」コウノト　リの餌・ドジョウの放流も   近畿地方整備局豊岡河川国道事務所は、円山川の流れの阻害要因となっていた「ひのそ島」（河口から６?付 近の中州）の掘削事業が完成したことから、この掘削完成を祝う会を２８日、現地の豊岡市明石地先で行う。 掘削は左側半島で、土量は約３４万立方?。右岸側は湿地を再生させた。掘削を祝う会では、コウノトリの餌 であるドジョウの放流セレモニーも予定。 ひのそ島は円山川下流に位置する約１６?の中州。これまで、ひのそ島付近を通る県道豊岡瀬戸線は、洪水の たびに冠水し、市民生活に大きな支障を与えてきた。 平成２年の洪水では、県道が冠水した上、ＪＲ山陰本線まで水位が上昇、下流の城崎町は陸の孤島となった。 この円山川の河川水位を下げるためには、ひのそ島を掘削して河積を拡大する必要があった。 また同掘削事業は、平成１６年に発生した台風２３号の集中豪雨で、円山川や出石川の堤防が破堤するなど未 曾有の被害を受けた河川激甚災害特別緊急事業（激特事業）の一環としても推進されてきた。 工事では、平成６年度の植物調査でタコノアシなどの貴重な植物、河川水辺の国勢調査でシラウオ、さらに平 成８年度にはヤナギヌカボが確認されたため、当初の工事実施基本計画の全島掘削を変更。 必要な治水効果と、ひのそ島周辺の汽水環境が保全されるよう左岸側の半島を掘削することにし、「河積阻害 の改善」と「環境保全」の両立を図っている。 　 今回の掘削完成により、ひのそ島の直上流（河口から７・２?地点）で約２９?水位が低下。 また、豊岡市街地から出石川の合流点付近まで改修の効果が表れるとしている。

2007年07月11日