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近畿整備局・淀川水系流域委「 大戸川ダム、1月に再検討」

近畿地方整備局の淀川河川整備計画を検討する第67回・淀川水系流域委員会 (宮本博司委員長)が26日、京都市左京区の市勧業館みやこめっせで開かれ た。今回は大戸川ダム・天ケ瀬ダム再開発事業に関して本格的に審議した が、各委員から下流の流量や環境対策などについて疑問点が多く出されたた め、もう一度整理し直して1月開催の委員会で再度検討することになった。 これによって当初予定していた年内での意見書提出も事実上出来なくなっ た。12月には丹生ダムや川上ダムの審議を残しており、近畿整備局が目指し ている来年3月末までの新河川整備計画策定に影響を及ぼしそうだ。
今回は宮本委員長に代わって大戸川ダム・天ケ瀬ダム再開発の担当委員が、「治水事業としての必要性、緊 急性及び有効性の検証」、「大戸川ダム建設事業の新計画」、「事業面からの検証」について詳しく解説 し、様々な疑問点を投げかけた。 その主な疑問点は ?戦後最大洪水を計画高水位以下で流すことができるようにしたとしても、戦後最大洪水以上の洪水(超過 洪水)の生起確率は決して小さいとはいえず、生起すれば破堤により甚大な被害が生じるのではないか ?整備実施による各地区の流量増と枚方地点への流量の影響はどうか。明らかにしてほしい ?川上ダム、大戸川ダムとも戦後最大洪水で見直ししたが、天ケ瀬ダム再開発は見直ししないのか ?原案で大戸川ダム建設事業費が経済的に合理性のある根拠をなぜ数字で示してもらえないのか ?「上下流バランス、本支川バランスに基づいた治水対策」の考えによる具体施策は、当該施策の受益がい ずれの府県かわかりにくいーなど。 特に流量増の問題については、「住民の意識で最も重要なこと。これを解決しなければ前に進めない」(宮 本委員長)として、多くの時間を費やして議論された。その1つ、桂川大下津地区(桂川、宇治川、木津川 が合流し淀川となる上流に位置)での河道改修(引堤事業、戦後最大洪水を流下させる河道掘削)では、淀 川下流で流量増となることから計画規模の洪水を計画水位以下で安全に流下させることができないために天 ケ瀬ダム再開発や大戸川ダムを整備するという近畿整備局の原案に対して、「ダムをつくるための理論をつ くり上げた。引堤には異論がないが、それ以上の工事は必要ない」といった意見が出された。また戦後最大 対応で、各地点で示された流量増の数字に対しても、「算出方法はどうなっているのか。河川管理者のプロ セスがおかしい」など、近畿整備局と厳しい意見が交わされた。 さらにはダム・貯水池及びその周辺への影響についても、「ダム建設で大きなインパクトを与えるのは自 然。多くの動植物や魚類が絶滅の危機にさらされている。生態系で大きな問題だ」、「治水専用ダムによる 穴あきダムを建設すれば、高山植物にも影響が出るのではと心配している。もっと詳しい調査を」といった 意見が相次いだ。 こうした委員の意見を受けて宮本委員長は「大戸川については、もう少し時間をかけて整理しなければいけ ない。来年1月にもう一度検討したい」と語り、時間を延長して審議したのにもかかわらず具体的な結論ま では至らなかった。
2007年11月30日
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