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超高層建物内部の揺れを検証 兵庫県らEーディフェンスで実験

 家具の転倒防止ら啓発に  東南海・南海地震などによる建築物等の被害軽減を目指し、兵庫県では、独 立行政法人・防災科学技術研究所との共同により、実大3次元振動破壊実験 施設(Eーディフェンス)を用いた長周期地震動を受ける超高層建物内部の 安全性評価を実証する公開実験を6日、兵庫県の三木総合防災公園内の同研 究所で実施した。建物内部の家具等の転倒などに対する有効な対策を講じる 上でのデータを収集することを目的としたもので、実験には神戸大学はじ め、関係機関も多数参加した。 東南海・南海地震のような大規模な海溝型地震で引き起こされる長周期地震 動成分では、ゆっくりとした揺れとなり、超高層建物では長時間にわたり大 きく揺れるとされている。実験では、Eーディフェンスにより30階建てに相 当する超高層建物の揺れを再現したもの。 実験による検証は、超高層建物内上層階における事務機器や家具、什器など の挙動を解明し、室内の危険性や対策の有効性を検証、特に家具等の個別の 動きを記録・分析し、家具転倒防止に有効な固定方法等を今後の啓発活動に 活用するため。
実験では、5階建ての鉄骨試験体に、高齢者が居住する介護室やフローリング床のリビングや和室、オフィ スなどを設け、それぞれに食器棚やたんす、本棚、移動式書庫などを配置し、市販のつっぱり棒や、天井と 壁、床への固定金具などを正しく取り付けた状態と、誤って使用されたケースなどを想定して行われた。地 震規模はマグニチュード8・3を想定。神戸市内の震度は六弱とし、阪神・淡路大震災より弱いものの、長 周期では約2倍、最大加速は450ガル、揺れ幅は左右1・5mの計3m。振動時間は約3分間で実施され、そ の間、家具の移動状態や転倒の様子が見て取れた。 実験結果では、固定した家具としなかった家具との差が明らかになった。特にキャスター付のコピー機は、 1秒間に250?の速度で移動し、それにより他の什器を破損させる度合いが高かったこと、畳はしなりが生じ 家具が転倒する場合があることなどが実証された。一方、本棚や移動式書庫では連結することで転倒防止の 効果があったことや、家具と家具を背中合わせに配置すること、固定金具なども複数で使用すると効果が高 くなることが判明した。 実験終了後、兵庫県と防災科学技術研究所の担当者らが会見を行った。この中で、兵庫県災害対策局災害対 策課の城戸史郎・防災技術参事は、「対策を講じた場合と講じない場合ではやはり違う」と指摘、特に家具 の前すべりの防止には天井と床を固定すれば効果が高いーとし、今後は「建築と設備が協力して取り組んで いく必要がある」とし、設計段階からの取り組みも必要だとした。 今後、今回の実験を映像資料とともにまとめ、家具等の転倒防止に向けた有効な固定方法等の啓発活動に活 かすとともに、長周期地震動による超高層建物内部の安全対策にも活用するほか、兵庫県では、県の地震防 災施策にも取り込んでいくこととしている。なお、実験は4日から3日間にわたって行われたもので、6日 の公開実験には市民ら約250人が参加した。また、実験に当たっては、静岡県や東京消防庁などの協力を得て いる。
2009年02月13日
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